2016年6月に刊行された乙野四方字の小説「僕が愛したすべての君へ」、「君を愛したひとりの僕へ」(ハヤカワ文庫刊)は、
“並行世界”を行き来することができる世界の同じ名前のふたりの少年が、それぞれの世界でひとりの少女と恋に落ちるラブストーリー。
この2作品はそれぞれの物語が独立していますが、2作読むとふたつの世界が絡み合い交差して、
お互いがお互いの世界を支え合っていることに気づく、斬新な設定が隠されています。
この内容がTikTokで紹介され話題となったことで累計発行部数31万部を突破しました。
『僕が愛したすべての君へ』は、日清食品のプロモーション映像「HUNGRY DAYS アオハルかよ。」での新しいアニメーション表現が話題になった、
タツノコプロ内で立ち上げた新スタジオレーベル BAKKEN RECORDが制作。
『君を愛したひとりの僕へ』は、2013年に『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』で、原作者の異なる2作品を見事にMIXした世界観を構築し、
興収42.6億を記録する大ヒットを記録したトムス・エンタテインメント。
斬新な設定&切ないラブストーリーが交差する2作品を、別々の制作スタジオが描きます。

1981年生まれ。大分県豊後大野市緒方町出身。
2011年、「ミニッツ 〜一分間で世界を滅ぼす方法について〜」(切小野よも治名義)で、
第18回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》を受賞。
同作を改題・改稿した『ミニッツ 〜一分間の絶対時間〜』で2012年、作家デビュー。
この物語は、中学二年の頃の自分の妄想から生まれています。
無限に存在する並行世界の中で、その妄想が辿りついた最も幸せな未来の一つが、今回の映画化になります。
二作同時公開のこの映画は、どちらから観てもよい作りになっており、観た順番で感じ方が大きく変わると思います。
どちらから観るか、一度しかできない選択をぜひ楽しんでください。
そして、あなたとは逆の順番で観た、並行世界のあなたのことを想像してみてください。
逆の順番で観た人と感想を語り合ったりするのも面白いかもしれません。
再び生まれる新しい並行世界の物語を、どうか見届けてあげてください。